電子ブックビュー

書評/M&A・企業組織再編のスキームと税務・太田洋・矢野正紘編著

2012年08月06日 税のしるべ 無料公開コンテンツ

評者・中村慈美(税理士)

 本書は、M&Aの最前線に立つ弁護士が、最先端の実務を解説したものである。M&A・企業組織再編の分野は難解で税務リスクの高いとされる分野であるが、本書は、現実に用いられているスキームはもちろんのこと、今後用いられることが考えられるスキームについても、その手法ごとに税務上の取扱いや法令解釈上問題となり得る点について詳細な分析・検討がなされている。
 本職も既に組織再編に関する書籍の執筆をしているところであるが、参考となる箇所が随所に見られ、今後の実務においては、常にそばに置いておきたい一冊である。
 ところで、本書の出版元である大蔵財務協会では、本書のような出版物はあまり手がけていなかったと思われる。このような優良図書を公益法人である大蔵財務協会が出版することで、安価で手にすることができることは、多くの実務家にとっては大変ありがたいことでもある。大蔵財務協会での出版を決断された編著者及び大蔵財務協会に深く感謝したい。
(大蔵財務協会刊、3800円、A5判、496ページ)

関連記事

ページの先頭へ