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インタビュー等「国税局長のインタビュー・会見

東京国税局の美並局長に確申直前インタビュー、申告・納付は自宅等からe-Taxで

2021年01月25日 税のしるべ 無料公開コンテンツ

 2月16日からスタートする令和2年分確定申告を前に、美並義人東京国税局長が税のしるべのインタビューに応じた。美並局長は、コロナ禍で行われる確定申告において、自宅等でのe―Taxによる申告を呼び掛けるとともに、申告書作成会場での感染防止対策やLINEアプリを活用した作成会場の入場整理券の入手方法などについて語った。

 ――コロナ禍での令和2年分確定申告の運営方針について。

 令和2年分確定申告では、新型コロナウィルス感染症の感染防止を踏まえたe-Taxの一層の推進が最重要課題と考えております。

 ご自宅等で申告・納付を行っていただくことで、外出による感染リスクを回避することができ、また、申告書作成会場等の混雑を防止することにもつながりますので、e-Tax等の利便性を積極的にお知らせするなどして、その普及に取り組んでまいります。

 一方、申告書作成会場においては、納税者の方が確定申告期間中に集中して来場し、会場が混雑することを避けるため、年金所得者を主な対象として2月16日より前でも相談を受け付けています。また、会場へ入場できる時間帯が指定された入場整理券を配付し、会場内の人数を一定に保つ施策にも取り組んでいます。

 入場整理券は、当日、申告書作成会場でお配りするほか、LINEアプリで事前に入手していただくことが可能です。LINEアプリでの事前入手は、国税庁LINE公式アカウントを「友だち追加」していただくことでご利用いただけます。

 当日配付する入場整理券は、発行状況に応じて受付を早めに締め切る場合がありますので、ぜひ、LINEアプリでの事前入手をご利用ください。

 ――e-Taxやキャッシュレス納付のメリット等について。

 e-Taxについては、受付時間の拡大等のほか、e-Taxによる直接送信が可能な国税庁ホームページ(国税庁HP)の「確定申告書等作成コーナー」について、パソコンだけでなくスマートフォンやタブレット端末でも利用を可能とするなど、納税者の利便性向上に向けて様々なインフラ整備に取り組んできました。

 また、本年1月からは、マイナンバーカードをお持ちであれば、「確定申告書等作成コーナー」でマイナポータルを活用することにより、一部の生命保険会社、金融機関等との契約に係る生命保険料、住宅ローン残高等の情報が申告書に自動で入力されるなど、申告の簡便化が図られています。

 納付については、振替納税(口座振替)をはじめとしたキャッシュレス納付が便利です。なお、振替納税の利用開始の手続は、e-Taxからオンラインで行うことが可能となりました。

 申告書の作成、提出から納付までの一連の手続きを税務署にお越しいただくことなく終えることができますので、感染防止の観点からも、ぜひ、e-Tax申告やキャッシュレス納付をご利用ください。

 ――申告書作成会場における具体的な感染防止策について。

 申告書作成会場内においては、納税者の方が社会的距離を確保した状態で確定申告を行うことができるよう、パソコン等の間隔を例年より広く確保するほか、飛沫防止パネルを設置するなど、感染防止策を踏まえた会場レイアウトとします。

 また、会場内の換気や消毒を小まめに実施するとともに、職員は、マスクやフェイスシールドの着用のほか、従事前の検温、手指消毒等の実施を徹底します。

 納税者の皆様には、マスクを着用してのご来場、会場入口での検温、手指消毒等にご協力をお願いするほか、会場の混雑を防止するため、入場整理券をお持ちの方のみ入場していただくこととしています。

 ――令和2年分確定申告における税制改正について。

 令和2年分確定申告から適用される改正について、主なものの概要を紹介します。

【給与所得控除・公的年金等控除の改正】

 給与所得控除・公的年金等控除が一律10万円引き下げられたほか、控除上限額などが変更されました。

【青色申告特別控除の改正】

 青色申告特別控除について、取引を正規の簿記の原則に従って記録している方の控除額を55万円に引き下げることとされました。ただし、取引を正規の簿記の原則に従って記録している方であって、「その年分の所得税の確定申告書等について、その提出期限までにe-Taxにより提出していること」、又は、「その年分の事業に係る総勘定元帳等について、電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律に定めるところにより電磁的記録の備付け及び保存等を行っていること」のいずれかを満たす方の控除額は、従前どおり65万円となります。

【ひとり親控除の創設及び寡婦(寡夫)控除の改正】

 婚姻歴や性別に関わらず一定の要件を満たす場合は、35万円を控除することができるひとり親控除が創設されました。

 なお、これに伴い、従前の寡婦(寡夫)控除については、ひとり親に該当しない寡婦に係る「寡婦控除」に改組されるとともに、寡婦控除の特例(控除額:35万円)が廃止されました。

【配偶者特別控除の要件】

 配偶者特別控除について、対象となる配偶者の合計所得金額要件等が従前より10万円引き上げられ、48万円超133万円以下とされました。

【基礎控除の改正】

 控除額が一律10万円引き上げられ、48万円になりました。

 ただし、合計所得金額が2,400万円を超える方は、その合計所得金額に応じて控除額が逓減し、2,500万円を超える方については基礎控除の適用を受けることができないこととされました。

――その他、納税者にお伝えしたいことがあれば教えてください。

 二点、説明します。

 一点目は、「申告と納付のスケジュール」についてです。

【各税目の申告・納付期限】

 所得税及び復興特別所得税、贈与税の申告・納付期限は3月15日(月)であり、個人事業者の消費税及び地方消費税の申告・納付期限は3月31日(水)です。

 なお、振替納税をご利用される方の振替納付日は、所得税及び復興特別所得税は4月19日(月)、個人事業者の消費税及び地方消費税は4月23日(金)です。

【申告書作成会場の開設期間】

 申告書作成会場の開設期間は、税務署ごとに異なります。2月16日より前に開設する会場もありますので、確定申告期間前にご来場されることもご検討いただきたいと思います。また、申告書作成会場は、原則として土、日、祝日は開いておりませんが、一部の税務署では、2月21日(日)と28日(日)に限り、申告相談や申告書の収受、申告書用紙の配付を行います。この場合、平日と異なる会場で申告相談等を行う税務署があります。会場の開設期間や2月21日(日)、28日(日)の対応について、詳しくは、国税庁HP等でご確認ください。

 なお、申告期限間際は、入場整理券の配付状況により、例年よりも相当早い時間に受付を締め切る可能性がありますので、会場で申告書を作成する場合は、申告書作成会場の開設後、なるべく早い時期にお越しくださいますようお願いします。

 二点目は、「手続き上の留意点」についてです。

【医療費控除を受ける際の注意点】

 平成29年分の確定申告から、医療費控除を受ける場合は、医療費控除の明細書(医療費の支払先や金額などを記載して集計した一覧表)の作成及び提出が必要となりました。

 令和2年分の確定申告からは経過措置が終了し、医療費の領収書の提出又は提示により医療費控除を受けることはできませんので、医療費控除を受ける方は、医療費控除の明細書の作成及び提出をお願いします。

 なお、医療費の領収書はご自宅で5年間保管してください。

【住宅ローン控除の誤りやすい点】

 住宅ローン控除は「住宅の取得価額等」と「住宅ローンの年末残高」のいずれか低い方の金額に基づいて計算することになります。その際、住宅取得等資金について贈与特例の適用を受けた場合には、その適用を受けた額を住宅の取得価額等から差し引く必要があります。

 また、入居した年とその前後2年以内に従前のマイホームを売却し、その売却益について譲渡所得の居住用財産の特例の適用を受けた場合には、住宅ローン控除の適用を受けることができません。

【ふるさと納税のワンストップ特例の注意点】

 ふるさと納税について、ワンストップ特例を申請された方であっても「医療費控除等で確定申告をする場合」や「寄附先が5団体を超える場合」は、全てのふるさと納税の申告が必要となります。

【譲渡所得や贈与税のチェックシートの活用が便利】

 譲渡所得や贈与税の申告をされる方につきましては、国税庁HPの東京国税局サイトに、各種特例の適用の可否や必要書類等をチェックすることができるチェックシートを掲載しておりますので、ご活用ください。

【副収入の申告漏れに注意】

 ネットオークションやフリーマーケットアプリなどを利用した個人取引による所得及びビットコインをはじめとする暗号資産(仮想通貨)の売却等による所得等の副収入についても、給与所得等と併せて確定申告する必要があります。

【e-Taxのメッセージボックスの注意点】

 個人納税者のメッセージボックスにつきましては、セキュリティ対策の観点から、マイナンバーカードをお持ちでない場合は閲覧ができません。

 なお、マイナンバーカードの読取りに対応したスマートフォンをお持ちの場合、ICカードリーダライタがなくてもメッセージボックスの閲覧が可能ですので、ご活用ください。

【マイナンバーの記載と本人確認書類の提示】

 所得税等の申告書を書面で提出する際は、毎回、マイナンバーの記載に加え、本人確認書類を提示するか又は本人確認書類の写しを添付する必要があります。

 なお、ご自宅等からe-Taxで送信する場合には、マイナンバーの記載だけで足ります。

 以上、申し上げました事項に留意していただき、適正な申告をお願いしたいと思います。特に、繰り返しになりますが、感染防止の観点からも、ぜひ、便利なe-Tax申告やキャッシュレス納付のご利用をお願いします。

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