中学生時代の寺山修司の第一印象は、背が高く、目が鋭く、一見気障で、少し不良じみて虚勢を張って肩を怒らしている感じだった...
笹沢佐保の代表作『木枯し紋次郎』は、"股旅もの"と呼ばれる。渡世人の世界に足を踏み入れた男たちが主人公だ。  このジャ...
大阪府東大阪に「司馬遼太郎記念館」がある。高さ11メートルという3層吹き抜け空間に、大書架が広がっている。自宅にある6...
毎年5月中旬には、新選組の局長近藤勇、副長土方歳三らの故郷である東京都日野市で「ひの新選組まつり」が開催される。新選組...
吉行淳之介は、昭和29年『驟雨』で芥川賞を受賞。吉行と同時代に文壇にデビューした下の写真の遠藤周作、近藤啓太郎、庄野潤...
大正13年、横光利一は川端康成らとともに「文芸時代」を創刊し、『頭ならびに腹』を発表する。  「真昼である。特別急行列...
永井荷風には、『濹東綺譚』などの小説の代表作に加え、『断腸亭日乗』という傑作がある。断腸亭とは荷風の別号、日乗とは日記...
"オダサク"こと織田作之助の生誕の地に近い大阪の法善寺。飲食店が軒を連ねる細い横丁を進むと、苔におおわれた水掛不動尊が...
推理小説の名探偵というと、江戸川乱歩の明智小五郎、コナンドイルのホームズ、アガサ・クリスティーのポアロやエラリー・クィ...
海音寺潮五郎は、鹿児島生まれで薩摩隼人的な気風溢れる作家だ。ある随筆では、現在の世相を直言し、「今日の日本には憂うべき...
新田次郎は、昼は中央気象台(現・気象庁)に勤め、夜は週刊誌の懸賞小説で荒稼ぎをしていた時期がある。  人の目は厳しい。...
武者小路実篤は、華族の家に生まれ、学習院時代にトルストイに心酔。東大中退後、明治43年、有島武郎、志賀直哉、里見弴らと...
明治44年、内田百閒は病気で静養中の夏目漱石を訪ね、寺田寅彦や鈴木三重吉らが通う「漱石山房」の門人となる。  百閒は、...
向田邦子は映画雑誌編集者として勤めたのち、脚本家としてスタートする。『だいこんの花』『時間ですよ』『寺内貫太郎一家』『...
石川啄木は、盛岡中学の頃、友を侮り先生も恐れずに教室の窓から脱走し、授業をさぼっては不来方城とも呼ばれる盛岡城の二の丸...
つかこうへいの芝居や映画に数多く出演した俳優の風間杜夫は、つかの芝居に出ると必ず3~5キロ痩せた。稽古場のつかには鬼気...
大岡昇平は、小林秀雄からフランス語の個人教授を受けた。その紹介で中原中也と知己となる。京都帝大文学部を出て、スタンダー...
読めるが書けない漢字に、「檸檬」と「憂鬱」がある。梶井基次郎の短篇小説『檸檬』には、二つとも重要なモチーフとして使われ...
大佛次郎は、明治30年に横浜に生まれる。生地に近い港の見える丘公園には「大佛次郎記念館」があり、訪れたことがある。  ...
野村胡堂は、盛岡中学校(現・盛岡第一高校)に入学。同窓生には言語学者の金田一京助がいた。野村の『胡堂百話』によると、下...
画家の木田金次郎を主人公とした有島武郎の代表作『生まれ出づる悩み』の舞台は北海道だ。「午後になったと思うと間もなく、ど...
文学の分類において、しばしば純文学に対して大衆文学といわれることがある。さらには、通俗小説という分類もある。  菊池寛...
菊池寛は、『父帰る』『藤十郎の恋』などの戯曲、『真珠夫人』などの小説を残した人気作家。加えて、文藝春秋社の創業者、「芥...
徳冨蘆花の『不如帰』は、兄である徳冨蘇峰が主宰する国民新聞に明治31年から連載された。黒田清輝による岩波文庫の口絵には...
高見順は、昭和16年1月から日記を綴り、「高見順日記」といわれる。特に、昭和20、21年をまとめた『敗戦日記』『終戦日...
有吉佐和子は、『出雲の阿国』『恍惚の人』『複合汚染』など多くののベストセラーを出し続けた作家だ。加えて、自作を戯曲にし...
正宗白鳥は、読売新聞記者として文化面を担当するとともに、自然主義作家の第一線に立つ。後年は文芸時評で知られ、評論『自然...
田山花袋といえば、代表作『蒲団』『田舎教師』により日本の自然主義文学を代表する作家だ。一方、無類の旅行好きで、紀行文作...
「ひょっこりひょうたん島」(昭和39年)で子ども達を熱狂させた井上ひさしは、『手鎖心中』(昭和47年)で直木賞を受賞す...
大阪府堺市の「与謝野晶子記念館」を訪ねたことがある。晶子の生家である老舗和菓子屋「駿河屋」の店先を実物大で再現している...
泉鏡花は"怪談"が大好きで、多くの作品に幽霊や魔物などが登場し、何やら生温かく黴臭い。一方で鏡花自身は極度の黴菌恐怖症...
泉鏡花は、美と幻影の魔術師と呼ばれ、『高野聖』『夜叉ケ池』などで近代文学史上に比類のない浪漫的世界を築いた。夏目漱石か...
遠藤周作は、代表作である『沈黙』『侍』などで、日本人とキリスト教の問題を追及した作家だ。昨年、映画化され話題となった『...
坂口安吾といえば、すぐに一枚の写真が思い浮かぶ。万年床に机のまわりは紙屑クズだらけという書斎での執筆姿だ。写真家の林忠...
泉鏡花、徳田秋聲と並び"金沢三文豪"と称される室生犀星。犀星の生家跡に「室生犀星記念館」がある。市の中心部を流れる犀川...
斎藤茂吉は、東京帝国大学医科大学を卒業し、後に青山脳病院の院長となる。精神科医として多忙を極めるが、その一方で、歌人と...
明治27年、国木田独歩は、学生時代に知り合ったジャーナリストの徳富蘇峰が発行する「国民新聞」で日清戦争の従軍記者となる...
昨年の夏、久方ぶりに小樽を訪ねた。地獄坂と呼ばれる急な坂を上り小林多喜二が学んだ小樽高商(現・小樽商科大学)、勤務した...
『眠狂四郎』シリーズなどで、剣豪作家として著名な柴田錬三郎。一方で男性週刊誌に連載された「円月説法・柴錬のダンディズム...
「木曽路はすべて山の中である」で始まる島崎藤村の代表作『夜明け前』。昭和18年に藤村は亡くなるが、生家の馬籠本陣跡に藤...
安政6年、福澤諭吉は横浜に遊学の際に大阪の適塾で必死に学んだ蘭学の無力を痛感し、英学に転向する。英語を習得した諭吉は、...
藤沢周平は、司馬遼太郎、池波正太郎との三人で、「一平二太郎」と呼ばれる。それぞれに代表作と人気シリーズがあり、時代小説...
『甘味辛味業界紙時代の藤沢周平』という本がある。藤沢は、作家となる前いくつかの業界紙に勤めている。中でも加工食品系の週...
東京都新宿区に「林芙美子記念館」がある。建物は昭和16年から昭和26年に生涯を閉じるまで住んでいた家だ。林は、「東西南...
明治20年代半ばから30年代の文壇は、尾崎紅葉と幸田露伴の二人の人気作家で「紅露時代」と呼ばれている。『金色夜叉』など...
毎年1月17日には、熱海で尾崎紅葉を偲び「紅葉祭」が開催されている。紅葉は、明治期最大のベストセラー『金色夜叉』(明治...
作家に囲碁好きは数多いが、川端康成も若いときから碁を打ち、文壇囲碁仲間では打ち手として知られていた。毎年タイトルを懸け...
昭和43年、スウェーデン王立アカデミーは、川端康成に日本人初のノーベル文学賞を授与した。「すぐれた感受性で日本人の心の...
今年もあっという間に師走。師走というと「忠臣蔵」の季節だが、歌舞伎などで毎年演じられている。『宮本武蔵』『新・平家物語...
正岡子規が、俳句や短歌の世界に近代化の革命を起こし始めたのは、東京・根岸の「子規庵」に居を移してからのことだという。結...
山本周五郎の小説『赤ひげ診療譚』は、三船敏郎、加山雄三が主演、黒澤明が監督した映画『赤ひげ』に加え何度もテレビドラマ化...
三島由紀夫といえば、谷崎潤一郎、川端康成とともにノーベル文学賞候補として若くしてその名が挙がっていた。一方で、ボディビ...
三島由紀夫の小説には、社会的事件をモデルとしたものが多い。『青の時代』は東大生が金融業で成功し破滅した「光クラブ事件」...
東京都目黒区の日本近代文学館で、二葉亭四迷の死を知った夏目漱石が四迷の夫人に宛てたお悔やみ状が初公開されている。四迷は...
江戸川乱歩は、商社員、古本屋、新聞記者など数多くの職を経て、大正12年『二銭銅貨』によって鮮烈なデビューを果たす。初期...
樋口一葉は24年間の短い生涯のほとんどを「本郷界隈」で過ごした。東京大学の赤門前の「桜木の宿」と名付けた家での少女時代...
坪内逍遥が、晩年を過ごした熱海の来宮駅近くの「双柿舎」をこの夏訪ねた。相模湾の雄大な海を一望する邸宅内に樹齢200年余...
多くの文学賞の中でも、「芥川賞」と「直木賞」は特に有名だ。ただ、「芥川賞」の芥川龍之介の名前はすぐに出ても、「直木賞」...
昔の作家の写真をみると、たばこを吸っているものが実に多い。酒場の椅子の上で足を組む太宰治、和服姿で机に向かう川端康成な...
壺井栄の『二十四の瞳』(昭和27年)は、昭和29年に映画化(監督=木下恵介、主演=高峰秀子)されると空前の大ヒットとな...
松本清張の膨大な執筆量を支えた能力の一つに、人間離れした「速読」があるという。パッとページを頭脳の中に写し取り、どこの...
松本清張原作の『黒革の手帖』が、テレビで放映されている。今回の主人公役は武井咲。過去には、山本陽子、大谷直子、浅野ゆう...
獅子文六の自伝的小説『娘と私』は、昭和36年のNHK連続テレビ小説の第一作としても知られている。そのほか、『てんやわん...
東京都台東区の「池波正太郎記念館」を何度か訪ねたことがある。毎回、池波グッズを購入することを楽しみにしている。とりわけ...
池波正太郎が、『鬼平犯科帳』の「長谷川平蔵」という実在した人物に目をつけたのは、昭和31~32年頃だという。はじめは「...
今年の5月、宮沢賢治の心象スケッチ『春と修羅』に収録の長篇詩「小岩井農場」の舞台となったこの農場に行ってきた。総面積は...
安部公房というと、『砂の女』が鮮烈に思い浮かぶ。  新種の昆虫を求めて採集に海辺の砂丘にやって来た一人の教師が、村人た...
30年ほど前に島根県の松江を訪ねたことがある。車窓から見た雨上がりの宍道湖に虹がかかった幻想的な風景が忘れられない。 ...
学生時代、現代国語で小林秀雄の作品に悪戦苦闘した人は多いのではないか。『無常という事』『モオツァルト』『考えるヒント』...
太宰治といえば『走れメロス』(昭和15年)だが、「走れメロスマラソン」という大会が、故郷の青森県五所川原市で開催されて...
谷崎潤一郎、川端康成、三島由紀夫など、数多くの作家の作品を英訳し、日本文学の魅力を世界に広めてきた文学者・文芸評論家の...
私は、森鴎外というと『高瀬舟』『阿部一族』に続き『雁』が思い浮かぶ。一時勤務先が東京の上野にある不忍池に近かったことも...
昨年は夏目漱石没後百年、今年は生誕百五十周年ということで、新しい全集の刊行や記念展が開催されている。  私は、夏目漱石...
夏目漱石の初期の代表作『坊っちゃん』は、何度も映画・テレビドラマ化されるなど、漱石の作品の中でも最も広く愛読されている...