専務の藤沢はナカショウを成長させてきた職人である。健太と同世代であるが、経験が豊富であり、藤沢のやることには、なかなか...
ナカショウのナンバー2は、専務の藤沢であった。健太と同世代であるが、先代の荏原大蔵の右腕として会社を切り盛りしてきた実...
朝9時。ナカショウの始業時間にダークスーツを着た二人の男が訪ねてきた。  「私、行橋税務署の小倉と申します。こちらは同...
ナカショウの経理担当小田原亜希子の父は数棟の賃貸アパートを持っており、毎年、不動産所得の確定申告をしていた。ところが、...
健太の父、荏原大蔵は証券会社主催のセミナーに足を運んだ。健太の子供に教育資金を贈与しようと考えていたからだ。大蔵はナカ...
年末のある日、ナカショウに一人の営業マンが訪れた。「私、相模原エネルギー開発株式会社の大和と申します。社長さんはいらっ...
「外国に財産があると税務署に申告することになるのか。俺も必要なのかな。この前のあれもそうかな」と、本屋で雑誌を立ち読み...
経理の小田原亜希子の手元には、1枚の契約書があった。ナカショウ株式会社が、下請先の有限会社雪谷製作所に電子部品の製造を...
売上が順調に伸びているナカショウであったが、売掛金を整理していた経理担当の小田原が電卓を叩きながら、ある取引を見て頭を...
今年もあと2カ月。景気回復の兆しもあり、電子部品の需要が海外で急速に伸び始めていた。  ここ数年、業績が安定していたこ...
「いよいよ、来年から消費税が上がるね。うちのような中小企業には厳しいよ」と、健太は経理の小田原亜希子に愚痴をこぼした。...
ある日、健太と横中税理士は、ベトナム子会社の工場のことを話していた。  「工場の建設は順調ですか」と横中が聞いた。「順...
11月5日。税務調査が始まった。来社した蒲田調査官は年配である。横中税理士は、蒲田は調査官と聞いていたので、若い職員を...
10月のとある日。横中税理士事務所の電話が鳴った。「品川税務署の蒲田と申します。横中先生はいらっしゃいますか」。横中は...
荏原健太48歳。東京都品川区にある電子部品メーカー「ナカショウ株式会社」の二代目社長。経理責任者は小田原亜希子。  1...