国税庁は11月29日、令和5事務年度における所得税調査等の状況を公表した。選定にAIを活用するなど効率的に調査対象を選定し実地調査を行った結果、申告漏れ所得金額および追徴税額は過去最高となった。申告漏れ所得金額は、同10.2%増の9964億円と新型コロナ前を超え、追徴税額も同2.2%増の1398億円と過去最高だった前年度を更新した。
また、同庁では、前事務年度に引き続き「富裕層」「海外投資等を行っている個人」「インターネット取引を行っている個人」「無申告者」「消費税の還付申告者」「所得税の不正還付申告」に対して重点的に調査に取り組んだ。
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