国税庁は5月30日、 ストックオプション(SО)に関する税務上の一般的な取扱いをまとめたQ&Aを公表するとともに、税制適格SOに係る付与契約時の株価算定ルールに関連して「租税特別措置法に係る所得税の取扱いについて」(法令解釈通達)等を改正することとし、改正案への意見募集(パブリックコメント)を開始した。
このうち、Q&Aでは、税制非適格の信託型SOについて、役職員がSOを行使して発行会社の株式を取得した場合の経済的利益が給与所得(最高税率55%)になるとの考えを明らかにした。信託型SOを採用している会社は譲渡所得(税率20%)と認識していたとされ、信託型SОを採用している社にとっては衝撃的な事態となる。
他方、通達改正では税制適格SОに係る付与契約時の株価算定ルールを明示する。税制適格SОの権利行使価額の要件とされている付与契約時の「1株当たりの価額」について売買実例等により算定した価額であることを明確化する一方、取引相場のない株式について、一定の条件の下、財産評価基本通達の例によって算定している場合には、売買実例等により算定した価額の如何にかかわらず、これを認めるなどとした。
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