電子版限定「毎日更新、インボイス制度Q&A」編集部編

【Q26】見積額による仕入税額控除の取扱い

2023年05月11日 税のしるべ電子版 無料公開コンテンツ

Q26、インボイス制度開始後は見積額による仕入税額控除の取扱いはどのようになりますか?

  課税期間の末日までにその支払対価の額が確定せず、見積額で仕入税額控除を行う場合の取扱いについて、①取引の相手方から見積額が記載された適格請求書(インボイス)の交付を受ける場合、これを保存することで見積額による仕入税額控除が認められます。その後、確定額が見積額と異なる場合には、確定額が記載された適格請求書(対価の額を修正した適格請求書)の交付を受けた上で、これを保存する必要があります。

 また、②取引の相手方から見積額が記載された適格請求書の交付を受けられない場合であっても、電気・ガス・水道水の供給のようなインボイス発行事業者から継続して行われる取引(※)については、見積額が記載された適格請求書や仕入明細書の保存がなくとも、その後、金額が確定したときに交付される適格請求書を保存することを条件として、課税仕入れを行う事業者が課税期間の末日の現況により適正に見積もった金額で、仕入税額控除を行うこととして差し支えありません。

 ※このほか、例えば、機械等の保守点検、弁護士の顧問契約のように契約等に基づき継続的に課税資産の譲渡等が行われ、金額が確定した際に適格請求書の交付を受ける蓋然性の高い取引がこれに該当します。

 なお、①、②のいずれの場合も、その後確定した対価の額が見積額と異なるときは、 確定した対価の額に基づく課税仕入れに係る消費税額と見積額に基づく課税仕入れに係る消費税額との差額を、その確定した日の属する課税期間における課税仕入れに係る消費税額に加算または減算することとなります(仕入税額の計算方法として、割戻し計算による場合、確定した対価の額と見積額との差額をその確定した日の属する課税期間の課税仕入れに係る支払対価の額に加算し、または当該課税仕入れに係る支払対価の額から控除することとなります)。

 参考:国税庁「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」の問96

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