31年度税制改正の関係政省令が施行、事業承継税制で資産保有型会社等でも猶予を取り消されない場合が明らかに

2019年04月08日 税のしるべ 無料公開コンテンツ

 平成31年度税制改正法と関係政省令が3月29日に公布され、原則4月1日に施行された。個人版事業承継税制の創設等に対応した経営承継円滑化法の改正省令や中小企業経営強化税制の対象設備の明確化および適正化を目的とした中小企業等経営強化法の改正省令等も公布されている。経営承継円滑化法の改正省令では、法人向け事業承継税制で一定のやむを得ない事情により認定承継会社等が資産保有型会社等に該当しても納税猶予の取消事由に該当しないものとする「一定のやむを得ない事情」の詳細などが明らかにされている。


 31年度税制改正大綱では法人向け事業承継税制について、一定のやむを得ない事情により認定承継会社等が資産保有型会社・資産運用型会社に該当した場合においても、その該当した日から6月以内にこれらの会社に該当しなくなったときは、納税猶予の取消事由に該当しないものとするとされていた。
 この一定のやむを得ない事情について、租税特別措置法に係る政省令で資産保有型会社に関しては事業活動のために必要な資金を調達するための資金の借入れ、その事業の用に供していた資産の譲渡または当該資産について生じた損害に基因した保険金の取得その他事業活動上生じた偶発的な事由でこれらに類するもの、資産運用型会社に関しては事業活動のために必要な資金を調達するための特定資産(有価証券、自ら使用していない不動産等)の譲渡その他事業活動上生じた偶発的な事由でこれに類するもの――がこれに当たることとされた。


【個人版事業承継税制】個人事業承継計画の様式等が示される

 また、同政省令では個人版事業承継税制で納税が猶予される税額の計算方法の細目、納税猶予の適用を受けた特例事業用資産を現物出資し、会社を設立した後における取消事由等、免除事由が生じた場合の猶予税額の免除の手続き等が定められている。
 他方で経営承継円滑化法の改正省令では同税制の適用の前提となる認定要件、用語の定義、申請期限、取消事由等が定められた。同税制の適用に当たり必ず提出しなければならない「個人事業承継計画」の様式等も示されている。
 同様式等(ワード版)は中小企業庁のホームページにも記載例とともに掲載されているが、申請マニュアルは4日時点で準備中となっている。


【中小企業経営強化税制】発電設備のうち半分超が売電に充てられる見込みの設備を対象から除外

 このほか、中小企業等経営強化法の改正省令と関連告示によって、中小企業経営強化税制の対象設備から発電設備のうち半分超が売電に充てられる見込みの設備が外された。
 31年4月1日前の認定分や同日以後の認定分であっても同日前の申請分については今回の改正は適用されない。
 本改正の内容は3月4日から11日まで意見募集(パブリックコメント)が実施されていた(3月11日号1面参照)

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