「秋田県、消滅――。」

 ある日、社会科の授業で、秋田県の現状について学ぶ機会がありました。

「秋田県は、過疎化が日本一なんだ。」

 先生の言葉を聞いて、私は驚くよりもむしろ納得してしまいました。私が住んでいる大館市では、実際に過疎化が進んでいるからです。毎年、出生率が低下し、小・中・高校生の人口も減少。進学や就職などで市外へ転出する若者が多く、逆に高齢者の割合が増加していて、まさに「少子高齢化」の典型です。

 さらに、市の財政も厳しい状況であることも知りました。原因は税収の減少です。人口が減るということは納税者が減り、その分、市の税収が減ることになります。このことは、大館市だけの問題ではなく、秋田県全体の問題でもあります。このまま人口が減少し続けると、将来、大館市をはじめ他の市町村も財政がますます厳しくなり、秋田県全体が破綻し、消滅してしまうのではないかと強い危機感を覚えます。それだけ税金は、大きな影響を与えるものだと痛感しました。

 では、どれだけの人達が税金の大切さを認識しているでしょうか。正直、私自身、普段、税金を意識しながら生活したことはありませんでした。しかし、税金のことを調べれば調べるほど、私達の生活になくてはならないものだということを改めて知りました。例えば、朝起きて洗面や食事の調理に使う上下水道、学校へ登校する時に安全に通るための道路や信号、学校で使う机や椅子、教科書、教育や部活動で使用する施設、日々の安全、安心を守る警察や消防など、他にも身近な様々なことに税金が使われ、毎日の生活に深く関わっているのです。税金は、市や県、そして日本を動かすための原動力であり、直接目には見えなくても、「縁の下の力持ち」のように思え、私達を支えてくれていることに感謝の気持ちが強くなりました。

 しかし支える力が弱くなれば、支えられる側とのバランスが崩れてしまいます。そして、原動力が小さくなれば、私達の暮らしが良くなることも、ましてや維持することも厳しくなります。そうならないために一人一人が現状を知り、税金の大切さについて、自分の身近なこととして意識を高めていくことが大事だと思います。

 平昌オリンピックフィギュアスケート女子金メダリストのザギトワ選手に秋田犬が贈られた縁で「秋田犬ブーム」が沸き起こり、ふるさと納税をする人も増えています。全国にふるさと秋田県や大館市を愛し、支えてくれている応援団が大勢いると思うと心強いです。今は支えられている私も、将来大人になったら、支える側として、しっかり税金を納め、よりよい地域、社会になるよう「縁の下の力持ち」になりたいと強く思います。

 秋田県が消滅しないよう、そしていつまでも発展し続けていくために。

平成30年12月3日号

平成30年12月3日号