図書館に入り、ぎっしりと収められた棚の中から一冊の本を悩み選ぶことは私の至福の時である。限りある小遣いでの本の購入は、月に一・二冊が限度だが図書館を利用すると無料で本を借りることができる。市販されている本と同じ本が無料で読むことができるのはなぜか。それは図書館が公共施設であり、税金によって維持されていることを小学校の社会科見学で学んだ。

 無料で本が借りられること。蛇口をひねると安全で美味しい水が飲めること。電話をかけると緊急車輌が駆けつけてくれること。整備された公園や舗装された道。例をあげるときりがない程、公共サービスの恩恵を受けて私達の豊かな日常は成りたっている。公共機関の源は「税金」だ。

 税金を納めることは、個人の資産を奪われていくようなイメージがあった。無料で自分の得ることは諸手を挙げて歓迎し、損となる道は、なるべく避けて歩みたいと思ってしまう私の考えは「税金」を知り理解することで大きく変化した。

 税の歴史は古く、古代エジプトにまで遡る。日本の本格的な税のしくみは「大化の改新」がはじまりだ。そこから長い年月を経て現在の税システムが構築された。税金には生活に身近な消費税を含め多くの種類がある。税のシステムや種類も、時の流れによって変化する。今後、日本は超高齢化社会へと突入し医療費や介護費用が増大することが予想できる。少子化により納税者は減少し、税収入の減少を担う為、平成三十一年十月には消費税は十パーセントへの増税が予定されている。時代や状況により変化する税金だが、世界中全ての国において共通していることがあると思う。それは「国民の税金は、それぞれの国を支え動かしている」ということだ。税金がなくなれば国は成り立たない。

 しかし、好んで納税する人ばかりだろうか。税金がなくなると公共機関は、利益を追求する民間企業が営むことになる。これまで当然のように受けてきたサービスは有料化される。国民が会費の様に納める税金によって、全ての人が平穏で健康的な生活をすることができる。小学生ひとりあたり、年間約八十五万円。中学生では約百万円の税金の補助により私達は安心して学ぶことができている。日常生活は税金によって支えられていることを知らなければ、納税が義務感のみに行われ嫌悪感すら抱いてしまっただろう。

 四年後、私に選挙権が与えられる。消費税の増税など国民生活に大きな影響を与える税金を管理する代表者は、しっかりと選んで投票したい。あたり前のことが当然のように存在し維持するには税に対する理解が必要だ。税金について学んだ今、与えられることに得を感じるだけでなく、支えることにも喜びを感じる心豊かな納税者に私はなりたいと思う。

平成29年12月4日号

平成29年12月4日号