私は今年の夏、忘れられない貴重な体験をしました。それは、中学校の総合学習で税務署へ職場体験に訪れた時の出来事です。

 職場体験一日目、税務署がどんな所なのか分からなくてとても不安でした。しかし、職員の方が私たちに親身に教えてくれたので安心しました。体験の内容は租税教室を開いて小学生に税金を知ってもらうというものでした。そのために職員の方が私たちに税金について詳しく教えてくれました。その話の中で驚いたことや、心に残ったことがありました。

 私が驚いたのは、和歌山県に独自の税金があると知ったことです。その税金は紀の国森づくり税というもので、和歌山県の森林を守り育て、次の世代に引き継いでいくために使われていると聞きました。和歌山県の豊かな自然も、税金があるからこそ守られているということに気付きました。改めて、税金の素晴らしさを実感しました。

 そして、体験中に心に残ったことは、一億円の重さを模擬紙幣で体感したことです。一億円を初めて持った感覚は重く、軽々と持ち上げることができませんでした。ただでさえ、一億円は大金だと思います。それなのに、学校の建設費用は約十三億円、つまり今持ったお金の約十三倍もの税金が必要になることを知り、衝撃を受けました。私たちが充実した生活を送るには多くの税金が必要だと分かりました。

 これらのことから、税金は私たちの身近な所で使われることを学びました。そして、今度は学んだことを小学生に伝えるためにチームで何度も練習し、どのようにすれば税について分かりやすく説明できるのかを話し合いました。

 いよいよ迎えた本番、とても緊張しましたが税のおもしろさが伝わってほしいという思いを胸に、小学校で租税教室を行いました。小学生は私たちの話を真剣に聞いてくれ、終わった後の達成感は大きいものでした。そして、授業を受けた後の小学生の感想には、

 「税のことがよく分かった。」

 「税金はやっぱり必要だと思った。」

 などと書いてくれ、小学生が税について理解してくれたことがなによりもうれしかったです。今回、学んだことを発表させてもらえる機会を作ってくれた税務署の方に感謝の気持ちでいっぱいです。

 私は、この体験を通して税金の大切さを知り、税務署で働く人の姿を見ることができました。舗装されたきれいな道路を歩いたり、ゴミ収集車がゴミを持って行ってくれたり、無料で授業を受けられたり......。外に出てみると、当たり前のようにも思えてしまうことが税金がないとできないことがよく分かりました。税金は、社会の人々が力を合わせて、私たちの生活を安全で豊かにするためのお金です。そのことを忘れずに今回の体験で学んだことを今後に活かしていきたいと思います。

平成28年12月19日号

平成28年12月19日号