税という言葉を聞くと、小学生の頃学んだ「人頭税」が頭に浮かんできます。人頭税とは、その人の収入や仕事、年齢、男女に関係なく決められた金額を税金として支払わなくてはならないという、とても厳しい税金でした。私の住む宮古島では、一九〇三年に人頭税廃止が決まるまでの約二六〇年間、この税に苦しんだのです。琉球王朝によって決められた人頭税制度により、島の人々は家族が生活するための収入がなくても、自分たちの食べ物や時には家族の命を犠牲にしてまでも払わなければならず、税の支払いのために生きる奴隷のような暮らしでした。

 もしも、これが今の税金システムだったらと考えると、ぞっとしてしまいます。働いて収入を得たとしても、大部分を税金として持っていかれてしまうとしたら、私はとても耐えられないと思います。

 しかも、人頭税は自分に返ってくることはありません。払った税はすべて琉球政府や藩が自分とは関係のないことに使うので、何に使われているのか分かりません。

 今と昔が違うのは、税金の使い道がわかるという点です。私たちの払う税金は、警察や消防、家庭から出るゴミの回収や処理などの公共サービスや、病院や図書館などの社会資本を提供します。今の税金は、みんなの暮らしを豊かにする大切で必要不可欠なものなのです。

 今と昔の違いは、もう一つあります。それは、人頭税は身分の低い人々の負担が大きかったのに対し、今の税制はよく考えられている点です。例えば、所得税は累進課税制度がとられてあり、収入の多い人はたくさん税金を収めるようになっています。また、所得の少ない人の生活を助けるために、社会保障が支出されたりします。

 私たち中学生も、消費税という形で税金を払っています。以前の私は、いろんなものに税金がかかることに対し、正直税金は必要のない嫌なものだという思いでした。けれど、税金のおかげで住みよい社会があることを知りました。子供は誰でも義務教育によって教育を受けられることができ、部活をすることもできます。私が毎日部活で使うグラウンドや体育館、大会で使われる大きな競技場や体育館も、税金によって作られています。万が一、火事や事件が起きたとしても、消防署や警察署が私たちを守ってくれます。

 今の税金は、一方的に奪われる人頭税ではなく、やがては自分に返ってくるものですが、今でも、昔の悪役人のように税金を無駄に使う議員や官僚のニュースをたまに目にします。それはごく一部のことであり、私たちの払った税金はみんなの暮らしを豊かにするために使われていることを信じたいです。

 私はこれからも税について学び、正しい税金のあり方を判断できる大人になりたいと思います。

平成26年12月15日号

平成26年12月15日号