Where Does My Money Go?

 中学生の私たちなら読める英文です。「私のお金はどこに行ったの?」お金を盗まれたのでしょうか。それともなくしてしまったのでしょうか。いいえ、どちらも違います。ここでのMoneyとは税金のことです。"税金はどこへ行った?"こんな名称のプロジェクトがあるのを皆さんは知っていたでしょうか。

 イギリス発祥のこの取り組みは、現在日本国内で約百三十もの自治体のサイトがあります。利用者はまず、扶養家族の有無(結婚相手や子どもがいるか・独身か)と年収(一年間の給料など)を入力します。すると、自分が自治体に払っている税金の合計金額や、その税金の使い道が、目的別に一日あたりの金額として表示されます。

 内容の一例として、神奈川県横浜市では、市民が払っている税金の多くが"健康福祉"に使われていたり、東日本大震災があった宮城県南三陸町では、災害復旧費や復興費などの項目が設けられていたりと、自治体それぞれの特徴がみられます。利用者は、このようなサイトによって、自分の税金の使い道をおおまかに知ることができ、自治体の行政を身近に感じることができるというものです。

 さて、消費税率が上がった今年四月から、まわりの話題は圧倒的に税金の話題が多くなりました。大人たちのため息をどれだけ聞いたことでしょう。「これ以上消費税が上がったら大変!」「車の税金が高くなった」「市によって税金が違うのはどうしてか」などと不満は尽きることのない様子で、税金はすっかり悪者扱いでした。しかし、今回私がプロジェクトについて調べたのをきっかけに、家族が税金について興味を持ち始めたのです。一緒にインターネットのサイトを検索したり、新聞記事を探したりしてくれました。そのうちに、税金が様々な方面で有意義に使われていることを確認し、深く納得したようです。このような自治体の取り組みが全国に広まったらいいね、と家族みんなで話し合いました。

 私たち中学生にとって、消費税以外はあまりなじみのないお金"税金"。難しそうだし今はよくわからなくてもいいや、という考えではいけないと思います。今後、税金について勉強する機会などほとんどない状態で社会人になると、知識不足から納税に不満を持ったまま社会生活を送ることになります。子育てや福祉サービスを支えてくれる税金がなかったら、超高齢化とよばれる時代に私たちは心ゆたかに生きていくことができません。税金とは何か。なぜ税金を払う義務があるのか。そして払った税金の使い道は。積極的にたくさんのことを学んで、将来、気持ちよく税金を納められる大人になりたいものです。

 Where Does My Money Go?

 税金はどこにも行きません。またここに、私たちの生活にかえってくるものですから。

平成26年12月15日号

平成26年12月15日号