「おおごとじゃわ~。参議院で成立するよ、消費増税法が。消費税が10%になるけん隼生のお小遣いも減らさないとねぇ。」
 ある日、テレビを見ていた母が僕に言った。
 「わけわからん、なんで僕の小遣いが減るわけ?増税と僕の小遣い、関係ないじゃん。」
 テレビは、国会中継。「社会保障・税一体改革関連法」という議題で賛成と反対の意見をそれぞれ述べていた。そして採決。消費増税法案においては、記名投票で壇上に賛成・反対の木札を議長に手渡し投票していた。僕は初めて法律が成立する瞬間を見た。
 税について何も知らなかった。このような過程で税率が決まること。買い物をする時5%の消費税を国に支払わなければならないが、それが10%になるという現実。国が得をし、僕達の負担が増えるだけでなにになるのか。
 今回、夏休みの課題で「税についての作文」というのがあったので、疑問を解決するチャンスとして、この作文に挑戦することにした。
 【税】国費・公費支弁のため、国家・地方公共団体の権力によって、国民から強制的に徴収する金銭など。(広辞苑)
 税とは税金。みんなの安全・安心を支えるための会費。今僕が受けている義務教育の費用や、水道・道路・年金・医療・警察・消防・防衛・福祉・借金の元利返済分である国債費等に使われている。つまり、日本に生まれて、当たり前の生活が、税金によって成り立っている。日本中の支えで今の僕がいるのだ。
 その税金で行う財政は今、大変な事態になっていることも知った。財政赤字。高齢化社会で社会保障費が増えているのに対し、バブル崩壊で景気が落ち込み税収が減ってしまったのが原因。そこで今回消費税を10%に上げ、さらに高齢化する日本の社会保障費にあてる必要がある。このままでいくと、日本は破綻してしまうかもしれない。
 「おおごとじゃわ~。」と、言った母の言葉も大げさではない。実際に消費税が上がれば、家計の負担が大幅に増す。渡辺家の財政が「おおごとになる」というわけだから。
 しかし、実際もっと「おおごと」になっているのは国の財政である。ここはやはり、苦労してやり繰りしてでも、支えあいによって成り立っている社会、国家の財政源の税を応援すべきだと僕は思う。
 税は僕たちの暮らしに無くてはならないもので、税について深く理解して感謝することが今の僕に出来ることだと思う。小遣い減額もしかたないか...。
 日本の財政赤字を見て、本当に驚いた。今後どうなるのだろう。行き先は不安だが、今やるべきことをしっかりやって、これから日本を支えられる人間になりたいと思う。
 「日本の未来がおおごとにならんために。」

平成24年12月17日号

平成24年12月17日号