母が私にある冊子を見せてくれた。ごみの中から、わずかなお金にしかならない鉄くずを、一日中探し回っているセネガルの少年の写真が目に飛び込んできた。家の手伝い、弟妹の面倒、戦争に巻き込まれている子、学校に通うお金や、学校すら近くにない子どもたちが、世界にはたくさんいる。病院や薬、手を洗う水もない。学校に通えることは幸運だという。私の普通の生活が、国が変わると全く違ってくる。日本は恵まれた環境だと思った。学校は国が学費や教科書を補助してくれるし、水道からは飲み水が出る、病院や薬、救急車だってある。ごみが散乱していることもなく、安心して暮らせる街がある。命を授かった時から守られている。夢や希望を持てる環境がある。幸せだと感じた。
 父は毎日遅くまで働いている。一生懸命働いているお給料の中から、税金が支払われているのに驚いた。他にも家や土地、車にも税金を納めていることを両親から聞いた。税と私たちの生活は密接につながっており、安心して暮らせる社会が成立していると思う。鉄くずを探し回っている少年の写真が浮かんだ。彼の夢は何だろう。学校に通えたら、夢はもっと膨らんでいくのではないか。日本も税金を滞納する人が増えると、私たちの生活も変わる。学校に行き、将来の夢を叶える為に努力できるのも、両親や納税
者がいるからだと痛感した。
 私は、幼少の頃から祖父母の家に行くと訪れていた所がある。学べて遊べて、大好きな場所だ。数年前、ここが税金の無駄遣いだと非難された。ここに来たこともない人たちが無駄だと一方的に唱えることに反感を抱いた。今年、祖母が町内会の防災訓練でその施設へ行き、色々と学んできたと話してくれた。私が好きな場所は、今までのものを残し、そこに防災センターとしての機能を加え、幼い子からお年寄りまで多くの人が使うことのできる、皆の役に立てる施設へとなったことが嬉しかった。今あるものを生かしながら、時代と共に変化し対応することは大事なことだと思う。税金の無駄か否かを判断するのは、とても難しいことだ。しかし国民一人一人が納めている大切な税金を、無駄なく使うこと、無駄なく使われているかを判断する力を、私たちも身につけていく必要があると思う。
 私には医師になりたいという夢がある。将来は海外で働き、学校にも行けず、病気で苦しんでいる人たちにも夢や希望を持ってもらえるような手伝いをしたい。日本のように、全ての国の子どもが夢や希望を持てるようになって欲しいと思う。皆、地球で生まれた同じ人間だから。
 私が大人になっても、豊かな日本で子どもたちが育っていけるように、そして、私たちを育ててくれた人々が住みやすい国であるために、しっかりと納税していきたい。日本に生まれ育っていることを、両親や納税者の方々に感謝し、税の大切さを伝えていきたい。

平成24年12月17日号

平成24年12月17日号